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今日はちょっとだけ、リハビリのお話

[2025.08.18]

こんにちは!


7月からこばやし整形外科でお世話になっております、

新米(“備蓄米”という表現が近いかもしれません…笑)リハビリスタッフです。

今回は、いつもよりちょっとだけ長めですが、よろしければ最後までお付き合いいただけたら嬉しいです。

◆ リハビリ室での“あるある”な会話

患者様「痛いのよねぇ、なんとかならないかしら?」
スタッフ「私たちもね、魔法使いみたいにパッと良くできたらいいんだけどね…」

こうした会話を耳にすると、今でも思い出す患者様がいらっしゃいます。

◆ 忘れられない“はじまり”

まだ私が本当に“新米”だった頃、担当させていただいた消化器外科の患者様のお話です。
病状の進行で手術ができず、ある日、大出血により人工呼吸器管理となってしまいました。

人工呼吸器が必要になると、意識が戻っても自分でチューブを外してしまうと危険なため、しばらくは鎮静剤で眠っていただきます。
つまり見た目には、ずっと眠っているような状態。

それでもご家族は毎日お見舞いに来て、患者様に話しかけておられました。
病院スタッフも、床ずれや拘縮(関節が硬くなること)などを予防するため、できるケアをコツコツと続けていました。

◆ 奇跡の連続

半年ほど経ち、状態が安定してきたため、少しずつ人工呼吸器を外していくことに。
鎮静を解除すると、患者様はしっかりと目を覚まし、お話しできるまでに回復されました。

ここからの快進撃(?)がすごかったんです!
• 「もしかして、起き上がれる?」→ ベッドで起きられた!
• 「車椅子に座れる?」→ いけた!
• 「立てるかも?」→ 平行棒で立てた!
• 「歩ける?」→ ゆっくりながらも歩けた!
• 「歩行器ならもっと?」→ けっこうスイスイ!
• 「じゃあ杖は?」→ ちょっと介助があれば大丈夫!

こうして、ついにご自宅への退院が決まりました。
毎回の「もしかして」が現実になっていく過程は、まさに奇跡の連続でした。

◆ 目指すは“娘さんの結婚式”!

その方には娘様がいらっしゃって、ちょうど結婚式を控えており、
「娘の結婚式は、もう盛大にやってやるんだから!」と語っておられました。

「これなら、車椅子なしでも出られるかも?」ということで、外来でのリハビリもスタート。

結婚式当日は会場入りこそ車椅子でしたが、
花束贈呈の場面では、何にもつかまらずに立ち上がり、しっかりと花束を受け取られたとのこと。
次の外来でその話を聞いた時は、スタッフみんなでジーンとしました。

◆ 私たちは魔法使いじゃないけれど…

患者様、ご家族、医療スタッフ、みんなが一丸となって起こした“奇跡”。
もちろん、私たちは魔法使いではありません。

それでも、
「今できることを一つずつ積み重ねることで、少しずつ良くなっていく」
そう信じて、日々のリハビリを行っています。

◆ 最後に、リハ室での会話にもうひと言だけ足してみます。

「私たちもね、魔法使いみたいにパッと良くできたらいいんだけどね…」
でもね、
「ちょっと時間はかかるかもしれないけれど、患者様の生活が少しでも望む方向に進むように、一緒にがんばりましょう!」

そんな気持ちで、これからも患者様一人ひとりと向き合っていきたいと思っています。

今後とも、どうぞよろしくお願いいたします(よろしくお願いします)

こばやし整形外科は、埼玉県加須市旗井、栗橋駅から徒歩8分の整形外科クリニックです。
腰痛や膝の痛み、骨粗しょう症などに対応し、理学療法士によるリハビリテーションにも力を入れています。
地域の皆さまの健康をサポートしておりますので、お困りの際はぜひご相談ください。

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