軟部腫瘍について
筋肉や脂肪、血管、神経、滑膜などの組織を「軟部組織」と呼び、ここに発生する腫瘍をまとめて「軟部腫瘍」といいます。良性と悪性があり、悪性の場合は「軟部肉腫」と呼ばれます。
1. 種類と特徴
良性腫瘍
- 脂肪腫や神経鞘腫などが代表的
- 成長が遅く、痛みや症状がほとんどないことが多い
悪性腫瘍(軟部肉腫)
- 急速に大きくなり、周囲組織に浸潤しやすい
- 痛みを伴わない場合が多く、発見が遅れることがある
2. 症状
しこりや腫れ
皮下や筋肉の深い部位にできるため、大きくなるまで気づかれにくい
硬く触れる腫瘤が5cm以上
悪性の可能性が高まるサイン
痛みの有無
悪性でも痛みが生じないことがある
3. 診断方法
1. 問診・視診
腫瘤の大きさや発症時期、成長スピードを確認
2. 画像検査(CT・MRIなど)
腫瘍の性質や広がり具合を把握
3. 生検(バイオプシー)
腫瘍の組織を採取し、病理検査で良性・悪性を確定
4. 治療法
腫瘍の種類や進行度、部位によって治療方針は異なります。
手術による切除
- 良性でも再発防止のために摘出が検討されることがある
- 悪性(軟部肉腫)では、周囲の組織を含め広範囲の切除が行われる場合がある
化学療法・放射線療法
悪性度が高い場合、術前や術後に行い、腫瘍の大きさや再発率を抑える
定期的なフォローアップ
再発リスクがあるため、術後もしばらく観察が必要
5. 予後と早期発見の重要性
5年生存率
- 早期発見・早期治療で高い確率で生存可能
- 初期段階で発見された悪性軟部腫瘍の5年生存率は85%を超える場合もある
大きさや悪性度、部位による注意点
腫瘍が深部にあると発見が遅れやすいため注意が必要
しこりを見つけたら医師の診察を受ける
とくに急速に大きくなる腫瘍や硬い腫瘤は要注意
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」
軟部腫瘍は痛みがなく進行することが多く、気づいたときには大きくなっている場合があります。早めに異常を感じたら、医師による診察を受けることが大切です。
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」では、医師による診察のほか、管理栄養士からの食事や栄養面のアドバイスも受けながら、患者さん一人ひとりに合った治療やフォローアップを行っています。気になる症状がある方はお気軽にご相談ください。