良性骨腫瘍について
骨に生じる腫瘍の中には、がんとは異なり、他の部位に転移することのない「良性骨腫瘍」があります。一般的には成長が遅く、周囲組織へ浸潤しにくいとされますが、中には大きくなると痛みや骨折のリスクを高める場合もあります。
1. 主な種類
骨軟骨腫(外骨腫)
- 関節周囲の骨にできやすい
- 大きくなると筋肉や神経を圧迫して痛みを起こす場合がある
内軟骨腫
成人の指の骨に多く見られ、痛みのないケースが多い
骨のう腫
小児や青年期に発生しやすく、上腕骨近くにできる例が多い
線維性骨異形成
骨の成長に異常が生じ、骨折しやすくなることがある
2. 症状
軽度の痛みや腫れ
腫瘍が成長して骨や周囲組織を圧迫すると痛みが出る
骨折のリスク
骨が弱くなる部位に力がかかり、骨折を起こす可能性がある
関節や運動への影響
位置によっては関節の動きを妨げる
3. 診断方法
1. 画像検査(X線・MRIなど)
腫瘍の大きさや骨への影響を確認
2. 医師の診察
痛みの有無や骨折リスクを判断
3. 場合によって生検(組織検査)
良性・悪性の確定診断のため
4. 治療法
すべての良性骨腫瘍が手術を必要とするわけではありません。患者さんの状態や症状に合わせて治療方法を決定します。
経過観察
症状がなく、骨折のリスクが低い場合に選択
手術
- 腫瘍が大きくなり痛みや骨折を引き起こす場合、切除を検討
- 必要に応じて骨移植などを行うこともある
定期フォローアップ
良性とはいえ、ごくまれに悪性化のリスクがあるためチェックを続ける
5. 予後と注意点
良性といっても放置しない
成長して症状が出始めたら早めに受診する
家族歴や多発性の場合は遺伝性も考慮
定期的な医療チェックが重要
悪性化が疑われる症状
急激な痛みの増加、腫瘤の急速な拡大などは専門医の検査が必要
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」
良性骨腫瘍は命に関わるケースが少ないとされますが、放置すると骨折や痛みに繋がる可能性があります。気になる症状があるときは、早めに医療機関を受診し、必要な検査や治療を受けることが大切です。
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」では、医師の診察を通して、一人ひとりの状態に合った治療やフォローアップの方針を提案しています。気になる症状がある方は、お気軽にご相談ください。