肉離れ(筋肉の部分断裂)について
太ももやふくらはぎなど、筋肉の一部が無理な動作や大きな力によって裂ける(断裂する)状態を指し、スポーツや急激な動作でよく起こります。激しい痛みや腫れ、内出血を伴い、適切な処置とリハビリが重要です。
1. 主な症状
1. 激しい痛み
受傷直後に「ビリッ」と強い痛みを感じる
2. 腫れ・内出血
損傷部位が腫れ、皮下出血で青あざができる場合も
3. 可動域の制限
痛みで足や膝などを動かしづらくなる
4. 筋力低下
受傷後は力が入らず、思うように動かせない
2. 原因とリスク要因
急な動きや過度な負荷
ダッシュ、ジャンプ、急停止などスポーツ時の動作
筋肉の準備不足(ウォーミングアップ不足)
筋肉が固い状態で激しい運動を始めるとリスク増
筋力や柔軟性の不足
筋肉が弱い、硬いと断裂しやすい
疲労やオーバーユース
長時間の運動で筋肉が疲弊している状態
3. 診断と検査
問診と触診
痛みが生じた瞬間の動作や痛む部位を確認
エコー(超音波検査)
筋肉の損傷具合をリアルタイムで確認
MRIやCT(必要に応じて)
深い断裂、周辺組織の詳細な損傷把握に有用
4. 治療方法
受傷直後に適切な処置を行うことで回復を早め、再発リスクを減らす。
1. RICE処置(急性期)
- 安静(Rest):患部を動かさない
- 冷却(Ice):腫れと痛みを軽減、1回20分目安
- 圧迫(Compression):包帯やサポーターで腫れを抑制
- 挙上(Elevation):心臓より高くして血流をコントロール
2. 医療機関の受診
エコーやCTで断裂の程度を把握し、必要に応じた治療プランを策定
3. 保存療法(軽度~中等度)
- 装具やテーピングでサポートしながら自然治癒
- リハビリテーションで筋力と柔軟性を回復
4. 手術療法(重度の場合)
- 完全断裂や大きなギャップがある場合に検討
- 術後はリハビリにより機能回復を図る
5. リハビリと回復期間
急性期~亜急性期
痛みと腫れが落ち着くまで安静を保ち、患部への負荷を避ける
回復期
軽い可動域訓練とストレッチ、筋力トレーニングを徐々に開始
強化期
スポーツ復帰を目指したランニングやジャンプなどの機能的トレーニング
回復期間
軽度で3~5週間、重度では数ヶ月を要する場合もある
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」
激しい運動中に太ももやふくらはぎにビリッとした痛みを感じたり、歩行が困難になった場合は肉離れの可能性があります。当院では、診察とエコーなどの検査で損傷度合いを評価し、RICE処置からリハビリや必要に応じた手術まで、適切な治療法を提案します。痛みが長引く場合はお早めにご相談ください。