突き指について
ボール競技や日常生活で指に強い力が加わると起こりやすい怪我で、一見すると打撲や軽度の捻挫に見えますが、骨折や靭帯の断裂を伴う場合があります。適切な処置や医療機関の受診を行わないと、指の変形や機能障害が残る可能性があるため、注意が必要です。
1. 主な原因と特徴
指先への強い衝撃
ボールが指先に当たる、ドアに指をはさむなど
関節や腱・靭帯への負荷
DIP関節(第一指節間関節)やPIP関節(第二指節間関節)に大きなストレスがかかる
2. 代表的なタイプ
1. 腱性槌指(マレットフィンガー)
- 指を伸ばす腱が断裂し、末節関節が伸びない
- スプリント装着により約6週間の固定が一般的
2. 骨性槌指(骨折を伴うマレットフィンガー)
- 末節骨の付着部に骨折が生じ、指が伸ばせなくなる
- 骨折の大きさやズレによっては手術が必要
3. 中節骨骨折
中節骨が縦方向の力で折れる
正しい整復と骨接合が必須
4. PIP関節脱臼骨折
中節骨基部への力でPIP関節が脱臼・骨折
治療が難しく、早期に整形外科を受診すべき
3. 主な症状
腫れと痛み
衝撃直後から痛みや腫れが急速に進行する
指の変形や可動域の制限
曲げ伸ばしに支障が出る、変な角度で固定される
しびれや内出血
神経への刺激や周囲の血管損傷が原因
4. 治療方法
怪我のタイプや重症度により、保存療法から手術療法まで選択肢が異なります。
1. RICE処置
- 安静(Rest)
- 冷却(Ice)
- 圧迫(Compression)
- 挙上(Elevation)
2. 固定やサポーター、テーピング
関節を安定させ、組織の回復を助ける
3. 医療機関での処置
- 骨折や脱臼がある場合は整復・固定が必要
- 腱断裂の場合は手術や専用のスプリント装着
4. リハビリテーション
固定解除後、指の可動域や筋力を回復するための運動を実施
5. 予防と注意点
スポーツ時の保護具使用
指サポーターやテーピングで衝撃を減らす
正しいフォームや練習量の管理
指先に無理な負担をかけないよう注意
痛みが続く場合は早めに受診
放置すると変形や機能障害が残るリスクが高い
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」
突き指による痛みや指の曲げ伸ばしに支障がある方は、早めの診察や適切な処置が重要です。
当院では、医師の診察を通して、骨折や腱・靭帯の損傷などを把握し、症状や生活状況に合わせた治療法やリハビリを提案しています。手指の違和感や痛みに気づいたら、お気軽にご相談ください。