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発育性股関節形成不全症(DDH)について

赤ちゃんの股関節を形成する骨(寛骨臼と大腿骨頭)の発育が不十分で、股関節が正常な位置におさまらない状態を指します。以前は「先天性股関節脱臼」と呼ばれていましたが、より広範な意味をもつため「発育性股関節形成不全」という名称が使われています。

1. 主な症状

股関節の開きが悪い

おむつ替えや股関節を開いた抱っこをしたときに、左右差を感じる

脚の付け根のしわに左右差

しわの位置や深さが異なる場合がある

脚の長さの違い

片方だけ足が長く見えることがある

歩き始めに異常(少し大きくなってから)

片足を引きずる、よちよち歩きが不安定になる

2. 原因

遺伝的要因

家族に同じ疾患があるとリスクが高くなる

胎位(妊娠中の赤ちゃんの位置)

逆子や骨盤位での出生など

女児に多い傾向

ホルモンの影響などが指摘されている

3. 診断方法

乳児健診でのチェック

股関節の開き方、左右差の有無などを確認

画像検査(超音波検査・X線など)

  • 生後3〜4ヶ月くらいまでの赤ちゃんには超音波検査が有効
  • 骨の成熟度に合わせてX線検査も行われる

4. 治療法

早期発見・早期治療により、多くの場合は手術なしで改善が期待できます。

1. 装具療法

パブリックハーネスなどの装具を使い、股関節を正しい位置に保つ

2. 適切な抱っこやおむつ替え

股関節を無理なく開いた状態を維持する

3. 手術(重度の場合)

関節が著しく不安定な場合や、装具療法で改善がみられないときに検討

5. 予防と日常の注意点

コアラ抱っこ(股関節を開いた抱っこ)

赤ちゃんの股関節に負担をかけず、自然に開脚した姿勢を保つ

服装やおむつの選び方

股関節を締め付けるような服装や、足をまっすぐ伸ばすおくるみは避ける

定期的な健診

異変を早期に発見するために乳児健診で股関節の状態をチェック

加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」

発育性股関節形成不全症は、赤ちゃんの将来の歩行や生活に大きく影響を与える可能性があります。早期に異常を発見し、適切な装具やケアを行うことで、手術を回避し健康的に成長する確率が高まります。気になる症状や疑いがある場合は、できるだけ早めに医療機関へ相談することが大切です。
当院では、医師の診察を通して、赤ちゃんの股関節の状態に応じた最適な治療やケアの方法をご提案しています。心配なことがあれば、お気軽にご相談ください。

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