後縦靱帯骨化症(OPLL)・黄色靭帯骨化症について
背骨を支える靱帯が骨のように硬くなり、脊髄や神経を圧迫することで、しびれや痛みを引き起こす病気です。特に日本人に多いとされ、遺伝的な要因が関係していると考えられています。
1. 原因
遺伝的要因
日本人や東南アジアの方に多いとされ、家族性の報告が見られます。
加齢や外的要因
中年以降になると背骨や靱帯が変性しやすく、骨化が進む可能性が高まります。
負荷の蓄積
日常生活や仕事で背骨に強い負担がかかり続けることで、靱帯に異常が起こることがあります。
2. 症状
後縦靱帯骨化症(OPLL)
- 主に頚椎(首の部分)で発生しやすく、手足のしびれや脱力感、歩行困難などが現れます。
- 進行すると神経症状が強まり、長期管理が必要になるケースがあります。
黄色靭帯骨化症
- 胸椎(背中の部分)に多く、下半身(足)に症状が出やすい点が特徴です。
- しびれや痛み、運動機能の低下で日常生活に影響が及ぶことがあります。
いずれも神経が圧迫されることでしびれや痛み、運動機能の低下が生じ、症状が悪化すると歩行困難や排尿障害が出る場合もあります。
3. 診断方法
1. 問診・視診
痛みやしびれの場所、生活習慣などを詳しくうかがいます。
2. 画像検査(X線・MRI・CTスキャンなど)
- 靱帯の骨化状況や脊髄への圧迫度合いを確認し、病気の進行度を判断します。
- 黄色靭帯骨化症はX線検査だけでは見つけにくい場合があり、CTやMRIが重要です。
4. 治療法
こばやし整形外科では、症状や生活状況に合わせて次のような治療を組み合わせます。
保存療法
- 痛み止めや消炎鎮痛剤などの薬物療法
- リハビリテーションや運動療法で筋力と柔軟性を高める
- 経過観察が選択されることもあります(症状が軽い場合)
手術療法
- 骨化した靱帯を取り除く、または脊髄の圧迫を除去するための除圧固定術
- 術後も再発や再悪化に気をつける必要があり、リハビリや定期的なフォローが重要
5. 予防・日常生活のポイント
姿勢の維持と適度な運動
背骨に過度な負担がかからないよう、定期的にストレッチや体操を取り入れます。
過労や無理な動作を避ける
重い荷物を持ち上げる動作などで背中に大きな負荷をかけることが積み重なると、骨化を進める要因になる可能性があります。
早期診断と定期検診
しびれや痛みなど違和感を覚えたら、早めに医療機関へ相談し、必要に応じて画像検査を受けるのがおすすめです。
6. こばやし整形外科での対応
当院では、日本整形外科学会のガイドラインに基づき、患者さん一人ひとりの状態に合わせた治療を行います。
1. 丁寧なカウンセリング
症状や生活習慣、悩みを詳しくうかがい、最適な治療法を検討します。
2. 保存療法・手術療法の適切な選択
症状の重さや骨化の程度を見極め、リスクとメリットを丁寧に説明します。
3. リハビリテーションの充実
術後の機能回復や再発予防に向け、専門スタッフがサポートします。
4. 定期的な経過観察とフォローアップ
再発や再悪化のリスクを減らすため、定期検診や必要な検査を行います。
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」
痛みやしびれが長引くと、日常生活に大きな支障をきたしやすくなります。早めの受診で原因を明らかにし、適切な治療を受けることが大切です。
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」は、皆さまの健康を全力でサポートいたします。お気軽にご相談ください。