上肢のしびれ(腕・手のしびれ)について
指先や腕、肩に感じるしびれは、神経や血行の問題など様々な原因で起こります。しびれの出方(片手だけ・両手・夜間のみなど)や痛みの有無によって、疑われる疾患や治療法が異なるため、早めの診断が大切です。
1. 主な症状と特徴
しびれや感覚低下
指先がピリピリとする、ジンジンと鈍い感覚になるなど
力が入りにくい・握力低下
箸を使いにくい、コップを持つ動作が不安定になる
痛みやコリの併発
肩や首にこわばりがあり、しびれが悪化することがある
発症部位や時間帯に個人差
片手だけ、両手、朝起きたときに強くなる、夜間に目が覚めるなど
2. 原因と代表的な疾患
頚椎疾患(首の骨や神経の問題)
頚椎椎間板ヘルニア、頚椎症性神経根症、脊柱管狭窄症など
末梢神経の圧迫・炎症
手根管症候群(手首)、肘部管症候群(肘)
血行障害
長時間同じ姿勢で腕を圧迫、冷えなどによる血流不良
胸郭出口症候群
肩や鎖骨周辺で血管や神経が圧迫される
3. 診断と検査
医師の問診・触診
しびれの持続時間、部位、悪化・軽減要因などを確認
画像検査(X線、MRI、CT)
骨や椎間板の異常、神経の圧迫箇所を把握
神経伝導速度検査
しびれの原因が神経のどこで生じているかを特定
4. 治療方法
原因疾患によって治療のアプローチは多岐にわたる。早期発見・早期治療で症状悪化を防ぎやすい。
1. 保存療法(安静・装具の使用・リハビリなど)
- 痛み止めや消炎鎮痛剤、ビタミンB12などで軽減を図る
- 神経に負担をかけない姿勢指導やストレッチ
2. 手術療法
- 椎間板ヘルニアなどで神経圧迫が重度の場合
- 手根管症候群などで手術による神経の解放が必要なケース
3. 生活習慣の見直し
- 姿勢改善、デスクワーク時の工夫、適度な運動で筋力と柔軟性を維持
5. 受診の目安と予防
しびれが数日以上続く、痛みを伴う場合
早めに医療機関を受診し、他の重篤な疾患を除外
半身だけのしびれに注意
脳卒中などの可能性も考えられるため、すぐに受診する
適度なストレッチと姿勢管理
長時間同じ姿勢を避け、肩や腕を定期的に動かす
睡眠や栄養バランス
筋肉と神経の健康を維持し、疲労をため込まない
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」
上肢のしびれが続いている、悪化している、痛みを伴う場合は早めの診断・治療が重要です。当院では、医師の診察を通して原因を特定し、保存療法から手術まで最適な治療方法をご提案します。腕や手のしびれでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。