マレット変形(マレットフィンガー)について
指の第一関節(DIP関節)が曲がったまま伸ばせなくなる状態で、主に指先への衝撃が原因となります。スポーツ時や日常生活で物が強く当たったときに、指を伸ばす腱(伸筋腱)が切れたり、骨が欠けたりすることで発生します。
1. 主な症状
第一関節が曲がったまま伸びない
指先が下に垂れ下がるようになり、自力で伸展できない
腫れや痛み
衝撃直後や骨性マレットの場合に強い痛み、腫れが起こる
指全体の動きに違和感
他の関節を曲げ伸ばししても、指先が引っかかる感覚がある
2. タイプ
腱性マレット
- 指を伸ばす腱が断裂し、痛みが少ないケースもある
- 時間が経つと腱が癒合しにくくなり、手術が必要となる場合がある
骨性マレット
- 骨折を伴っているため、腱の付着部ごと骨片がはがれた状態
- 痛みや腫れが明確で、骨折の整復が必要な場合がある
3. 原因
スポーツによる強い衝撃
野球やバスケット、バレーボールなどでボールが指先を直撃
日常生活での負傷
ドアや硬い物に指をぶつけたときに発生する場合も
過度な負荷や不意の転倒
指先に想定以上の力がかかり、腱や骨が損傷
4. 診断と治療
X線撮影などで骨折の有無を判断し、腱性マレットか骨性マレットかを判定します。
1. 保存的治療(装具療法)
- 指を伸展位で固定するスプリントを装着
- 数週間から数ヶ月にわたって正しい位置を維持し、腱や骨の癒合を促す
2. 手術療法
- 骨折のズレが大きい、腱が断裂して長期間経過したなどの重症例
- 皮膚を大きく切開せず、ピンを使って骨片を固定する方法も
5. 予防と再発防止
スポーツでの保護具使用
指サポーターやテーピングを活用して衝撃を軽減
指先を酷使する動作に注意
物を扱うときは指先だけで受け止めず、手全体で支える工夫
症状があれば早めに受診
放置すると指が曲がったまま治らなくなるリスクが高まる
加須市 栗橋駅にある「こばやし整形外科」
マレット変形の痛みや指の違和感でお悩みの方は、早めの治療で悪化を防げます。
当院では、医師の診察を通して、腱や骨の状態に応じた装具療法や手術、リハビリプランをご提案しています。気になる症状があれば、お気軽にご相談ください。